皆さん、こんにちは。
筆者のキョン(@kyon2021f)です。
今回は花ちゃん出演映画「湯を沸かすほどの熱い愛」について紹介します。
この作品は2016年に公開され、第40回日本アカデミー賞を6部門で受賞した作品です。
われらが花ちゃんも最優秀助演女優賞と新人俳優賞を受賞しました。
筆者も花ちゃんファンになってから視聴した作品ではありますが、出演者・内容ともに素晴らしい作品。
母ちゃんこと双葉の強く生きる姿、そして周囲をも変えてしまうエネルギッシュな姿に勇気づけられます。
銭湯の湯を上回る熱さで、魅了してくれる・・・。
以下、ネタバレ注意。
作品情報
【公開日】
2016年10月29日
【監督・脚本】
中野量太
【出演者】
宮沢りえ、杉咲花、伊東蒼、篠原ゆき子、松坂桃李、オダギリジョー
【あらすじ】
1年前、あるじの一浩(オダギリジョー)が家を出て行って以来銭湯・幸の湯は閉まったままだったが、双葉(宮沢りえ)と安澄(杉咲花)母娘は二人で頑張ってきた。だがある日、いつも元気な双葉がパート先で急に倒れ、精密検査の結果末期ガンを告知される。気丈な彼女は残された時間を使い、生きているうちにやるべきことを着実にやり遂げようとする。
引用:yahoo映画
母・双葉の偉大さ
夫に出ていかれたことにより、一見するとパン屋さんでパートしながら娘を育てる明るいお母さんに見えます。
まあそれだけでも十分すごいことではあるのですが、学校でいじめられる娘を見ても独特な励まし方をします。
絵具まみれになった娘を見て「好きな色は何色?」と。
いじめに負けるなと言わんばかりのエールを送り、どっしり構えている。
この母親なら絶対に自分の味方をしてくれるだろうなと想像できるほど、安心感があります。
それに応える形で娘も強くなろうと行動を変えていく・・・。
夫に対しては居場所を突き止めて家に帰るように語り掛ける。(そもそも勝手に蒸発した夫に対してそんな働きかけができるか?)
病気のことがありながらも、その行動力に夫も応えるようになる・・・すでに熱い。(笑)
双葉はこの熱さをもって、周囲に伝播させていくことに長けた人物です。
物語の核心に迫る部分ですが、この熱さで双葉が働きかけている夫、娘、夫の隠し子、いずれとも血の繋がりがないんですよね。
それでもそんなことが関係ないぐらい、熱く、そして相手のことを思いやることができる優しさに胸を打たれます。
偉大な母親・・・見た目からは想像できないぐらい熱く、大きな背中に見えます。
華奢な宮沢りえさんがとても大きく、偉大に見える。
家族って何だろう
物語のテーマとして「家族」ということがあると思います。
双葉とその家族に血のつながりはありませんでしたが、一般的な家族よりも熱い絆で結ばれていました。
ではなぜそんな風になれたのか。
それは双葉が自分の家族に対して無償の愛で接していて、常に相手のことを考えているからだと感じます。
口ごたえする娘・安澄に怒るわけでもなく、時間の価値を意識しない放浪の旅をしている拓海(松坂桃李)を叱るわけでもなく、そっと包み込むように対話する。
そんな姿がとても印象的であり、その優しさの意味を知ったとき、周囲も変わっていくんだろうなと。
幸野家のルールで家族の誰かが誕生日のときは、しゃぶしゃぶをみんなで食べる。
本当の意味での家族になれたとき、みんなが笑顔で食べられるようになれる瞬間。
本当の家族になるためには血の繋がりなんて必要なくて、家族として家族を大切に想う気持ちがあればいいんだと、そんなことに気づかされます。
花ちゃん演じる安澄
私は母ちゃんとは違う・・・双葉とは違って快活さはありませんが、根は良い子です。
学校でいじめられていることを母親に正直に話せない苦しみはありますが、家族の前では笑顔も見せる良い子です。
銭湯が再開してからは、番台に座ってお手伝いをする良い子です。(笑)
学校で受けているいじめはなかなか壮絶なもの。
体育の授業が終わって制服がなくなるなんて一大事でしょ。
学校も「部外者に盗まれたかもしれない」なんて言っていないで、危機管理の意識をもっとあげていかなきゃ。
泣きの演技が多い役ではありますが、涙をぐっとこらえて強く振る舞う場面も多く、花ちゃんの演技力の見どころです。
印象的だったのは、拓海に「君たちを育てたお母さん、すごい」って言われたときに誇らしげな表情をしていたシーン。
でも、本当のお母さんではないんですよね・・・。
あぁ、切ない。
いつか役に立つからと手話を覚えるように言われたんですよね・・・。
あぁ、切ない。
でもそんなあったかい母ちゃんに育てられた安澄も、きっとあったかい人になると思います。
まとめ
日本アカデミー賞の受賞作品ということもあり、出演者の演技・内容ともに素晴らしい作品です。
演技力に定評のあった花ちゃんが一躍有名になった作品でもあります。
双葉の愛は銭湯のお湯よりも熱く、周囲の人たちの心に刻まれました。
母ちゃんの存在感が強烈ではありますが、家族とは何かについても考えさせられる内容です。
迫りくる死と残されたわずかな時間。
そういったことに直面したとき、自分ならどのように行動するのか。
双葉のように、家族や周囲の人を思いやって行動できたら素敵だなと思います。
内容に対する意見は賛否あるみたいですが、花ちゃんがより注目されるようになった作品ですので、ぜひ見てください。
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